慶應義塾体育会ハンドボール部・学生コーチ 井樋さん&萩谷さんインタビュー

2019.03.07 written by SPLYZA Inc.

1937年に日本初の大学ハンドボール部として創立され、現在は関東学生リーグの2部に所属する慶應義塾大学体育会ハンドボール部。近年、成績は上向きで、今期は1部昇格、インカレ出場、早慶戦勝利を目標に日々練習に取り組んでいる。そんなチームで学生コーチとして分析を務める井樋さん、萩谷さんに普段のSPLYZA Teams利用についてお話を伺いました。


ー本日はよろしくお願いいたします。まずは現在の慶應ハンドボール部がどんなチームか教えていただけますでしょうか。

井樋さん:
現在は関東2部で「みんなで関東1部に上がろう!」と頑張っているチームです。ここ2~3年で順調に成績は上がっていて、昨シーズンは2部の上位に食い込むようになっていて、今年はいける!という雰囲気でチーム一丸となって頑張っています。

萩谷さん:
最近は部員も増えてきています。今まで20人くらいしかいなかったんですが、去年に関しては50人を超えていて、徐々に規模が大きくなっているチームです。

ー監督はいらっしゃるのですか?

萩谷さん:
監督はいますがOBの方がやって下さっていて、金曜日や週末に来ていただいてるという状況です。なので、平日は上級生が練習など考えて運営しています。学生主体なので、我々ものびのびとできています。



ーなるほど。慶應ハンドボール部さんには昨年12月からSPLYZATeamsをご利用いただいてますが、普段どんな感じで利用いただいてますか?

井樋さん:
練習を毎回撮影しているんですが、その中で僕がライブタグを使ってタグ付けして、練習が終わったらすぐにアップロードして、それをみんなが見て各自で振り返って、気になったところにコメントを残していくという感じです。練習が終わってから、映像での振り返りまで、短い時間でできるのはチームにとって大きいと思います。

ー当日アップロードして振り返ってるんですね。選手全員がそれをやっているのですか?

井樋さん:
ほとんど全員でやっています。自分のプレーの反省をしたり、他人のプレーにコメントしたりなど。

萩谷さん:
他人にコメントするときは必ずアットマークとその人の名前をつけたりします。反省に関してだったら「反省」という題文を入れて、それを全体に共有する…といった使い方になります。

ーみんなで活用できているのは良いですね。先ほど、練習でライブタグを使っているということでしたが、もう少し詳しく教えてもらえますか?

井樋さん:
速攻の練習で、オフェンス、ディフェンスを繰り返す練習があるんですけど、その時に撮影しながら、ライブタグを付けています。あと、セット練習の時にも、撮影しながらタグを付けてって感じでやっています。

萩谷さん:
紅白戦みたいな試合形式の練習はもちろん付けているんですが、それだけじゃなくて、試合形式入る前のセットの練習だったり、そのプレー毎の確認だったり、そういう時に使ってますね。



ー試合映像に付けたタグはデータにもなりますが、そちらは活用されていますか?

萩谷さん:
戦術的な目標値を決めたり、キーパーに関してなど使用しています。現在、キーパーが4人いるのですが、その4人を評価する上で「セーブ率」という数字が最も重要で、相手チームのシュートに対するセーブ率を数字として出して、誰を起用するか決める時に使用しています。

井樋さん:
キーパーは、数字と自分の感覚と比べてる感じもします。止めれてない感覚なのに、数字上では高いセーブ率が出ていることがあるみたいで、それはなぜか?を映像をみて振り返り、感覚と現実を擦り合わせているようです。

萩谷さん:
ただ、数字を扱った分析に関してはまだまだ未熟と感じていて、気にしているのは僕たちスタッフやキーパーがメインです。選手たちは基本的に映像をみて振り返っています。



ーかなりご活用いただいてるようですね。導入前と導入後でチーム内の変化などあれば教えてください。

萩谷さん:
導入前に関しては、一応映像を撮影してYoutubeにあげて…そこからようやく確認するっていう感じだったんですが、その映像を見てくれる人が少なかったです。ちゃんと自分のプレーを確認したいと思っている選手だったり、スタッフ陣であったり、練習に来れなかった監督陣であったり、そういった人が見るという感じでした。導入してからは、本当にみんな見るようになりました。アップロード頻度に関しても、導入前は公式戦や練習試合など試合形式の映像しかアップしてなかったのですが、導入してからは、練習もアップするようになって、見てくれる人は増えて、アップロード頻度もかなり増えました。

今までは試合映像だけだったので、どうしても試合に出ているメンバーが中心になっていて、試合に出ていないメンバーがそこに関与することが少なくて、試合に出ていないメンバーは、出てるメンバーに言いづらいというか、そういった雰囲気がありました。導入して練習映像も撮影するようになってからは、みんなが映像に映っているので、お互い関与し合う機会が多くなって、学年問わず積極的に言えるようになってきて、下手な人が上手い人に抵抗なくコメントするようにもなりました。選手間のコミュニケーションはかなり増えたと最近すごい実感しています。

井樋さん:
導入前、僕が一年生の時は、部室でみんな集まって、Youtubeでただずーっと流して、みんなでこのプレーできそうだね。とか少し言うくらいだったんです。でも、導入してからは皆がより具体的に色々と言えるようになりました。

あと、この選手がちゃんと動画見てるんだ。という、意外な人がしっかり映像を見てて、自分のプレーを反省しているとかもありますし。他の上手い人のプレー見て「これ良いですね!」と言ったりとか…全員がチームに参加している感じがすごい高まっていると思います。



ー総じてコミュニケーションが増えたというのは素晴らしいですね。今までの利用を踏まえて、今後どう使って行きたいなどありますか?

井樋さん:
そうですね。タグを使って、データをもっと細かいところまで出していきたいなと思っています。現在はシュートに関して、どういうシュートを打ったか、誰が打ったのか。そしてその結果とかなんですけど、より細かいデータを集めていけたらもっと具体的に色々対策を立てたりできるのではないかなと。例えばどういうディフェンスの時に何失点しているかなど、具体的にタグ作ってデータ化したら、さらに濃いコミュニケーションや、対策ができて良いかなと思っています。

萩谷さん:
最近だと、特にプロスポーツではすごいデータを活用していて、アメフトだったり、バスケだったり、そういったスポーツのドキュメンタリーで、データを突き詰めてミーティングを行ったりしている風景を見ていて、プロはすごいなと思うのと同時に、自分たちでもやってみたいなと思っています。戦力に関してはある程度限界があるかもしれないですが、うちには頭を使える人間が集まってるので、そこを活用していけば、2部リーグで勝っていけるんじゃないかなと信じています。



ー良いですね。コミュニケーションをとって、頭を使って、というのはとても楽しみです。最後に改めてSPLYZATeamsの良いところを教えてください。

井樋さん:
フィードバックが速いです。映像撮影して、ライブタグでタグ付けしてアップロードして、振り返るというのを普段の練習でやることができます。それに加えて、チーム内のコミュニケーションが格段に取りやすくなりました。ミーティングの質も上がったと思います。

萩谷さん:
去年から分析にも力を入れるようになってきて、ミーティングも積極的にやるようになっていますので、今後もSPLYZA Teamsにはたくさんお世話になると思います。