九州国際大学付属高校男子バレーボール部・田中監督&選手インタビュー

2022.01.12 written by SPLYZA Inc.

ーそれではまず田中監督からお話をお伺いしようと思います。九州国際大学付属高校はどのようなチームでしょうか。

田中監督:
目指しているのは自立した人間・自立したチームです。高い志を掲げ、選手が自主性を持ち取り組むことで強くなるチームにしていきたいと考えています。ボールを繋ぐ競技をしているので、高いコミュニケーション能力が求められます。社会で通用するようなコミュニケーション能力をはじめとした、様々なスキル・考え方を持った人でありチームでありたいと思っています。


ースポーツなので、やはり勝つことが重要視されると思います。その点だけに拘っていないのが 指導されている上で大切にされていることでしょうか。

田中監督:
バレーボールを将来職業にできる選手は一握りです。バレーボールが上手な選手というより、バレーボールも上手な良い人間になってほしいと願っています。



ーただ勝てる集団ということではなく、人としても成長して欲しいという想いがあるという事ですね。

田中監督:
はい。ただ、そうは言っても勝ちを目指してやることに意義があります。だからみんな本気で自分の殻を破れるように一生懸命にやります。その結果、様々なものが得られると考えています。


ーSPLYZA Teamsを導入して約半年になります。導入のきっかけがあったのでしょうか。

田中監督:
従来であれば「言って聞かせて、見せてあげる。」そういったコミュニケーションが多かったと思いますが、コロナ禍になり会えない環境になりました。現在の選手たちの生活スタイルは、スマートフォンやタブレットなどの通信機器を使用する時間が長いと思います。

もしかしたら、“話すことによってイメージさせること”や“説明して理解させること”を”実際に映像を見せて解説すること”の方が理解までのスピードが早いのでないかと考えていました。 そんな時に同校の先生からの紹介もあり是非活用してみたいと思いました。



ー普段からどのように選手に説明したら伝わるのかを試行錯誤されていたんですね。

田中監督:
そうですね。選手にいつも言っているのが、“つもり”の話。「僕はこう思っていました。こういう“つもり”でした。」でも、そんな自分の“つもり”を分かってくれる人なんて、今後彼らが歩んでいく人生で誰一人として出会わないと思っています。僕も同じで、僕のイメージを伝えた“つもり”になっていることがあります。

僕のイメージは1通りしかありませんが、選手は10人いたら10通りの受け取り方があるので、こちらの意図することが正確に伝わっている選手とそうでない選手がチームに混在してしまうことになります。そうするとチーム戦術の徹底なんかは難しいですよね。正確に伝えてチームで共有できるツールがないかと考えていたので、まさに渡りに船でした。






ーそれでは、SPLYZA Teamsの普段の使い方を教えて下さい。

田中監督:
多いのは試合映像を共有して、自宅に帰って選手が振り返りを行うことです。コロナ禍で集まって全員で確認することが難しい状況だったこともあります。他にも登下校の電車内などでで振り返りを行うことで時間の有効活用に繋がります。


ーSPLYZA Teamsを導入してからの変化はありますか。

田中監督:
まず変わったと実感できるのは、ざっくりと「あの時のプレーは…」と言った時に、それを選手が共通認識できたことです。「あの時のプレーですよね」と。更に実感できるのは、選手が自分達で取り組むようになってきたことです。練習中に映像を撮影してモニターに繋げ、集合して確認をしてやり直すといった行動がありました。以前より自主的にやることが増えてきました。


ー自主性が少しずつ見え始めたのでしょうか。

田中監督:
時代のニーズにマッチしているサービスだと思います。スマートフォンはとても便利なもので、私を含めた現代人にとって必要不可欠なものになっています。それを使って練習に取り組むということは、選手にしてみたら取っ付きやすいのではないかと思いました。

極端な話、「練習メニューを紙に書いて組み立てなさい」と言うのと「スマホで入力して組み立てなさい」と指示したら、今の選手は紙に書くことよりスマホをタップするほうがやり易いと思います。


ー例年8月は合宿等、試合経験を積み重ねて…という時期だと思いますが、コロナ禍で出来な かったと思います。そのなかでSPLYZA Teamsをどのように活用されましたか。

田中監督:
正直、コロナ禍で試合が組めない時はSPLYZA Teamsの活用はスローテンポでした。でも最近行ったのは、練習中の『改善したほうがいい』や『改善してほしい』動作を撮影し、図形や字幕などを描き込んで共有しました。例えば緊急事態宣言で全ての動きが止まり、自宅待機になった時にこういった“頭を使ったトレーニング”が出来ると思います。


ー細かい動作確認などで応用されているんですね。今後、SPLYZA Teamsをどのように活用して いきたいですか。

田中監督:
多岐にわたって活用することが可能なツールなので模索しています。SPLYZA Teamsを活用すると映像の共有ができるので、複数の選手に分担して編集できます。なのでミーティングの材料を作成する作業も短時間で完了します。

今はデータを紙ベースで取ることが多いですが、その統計を入力してグラフで見せたら選手はイメージしやすくなります。五感のうちの“聴覚”で聞いてイメージするのではなく、“視覚”だとダイレクトに入ってくるから。このツールで様々なことを効率化させたいと考えています。





ー最後に、今後のチームとしての目標があれば教えて下さい。

田中監督:
全国大会に出場することです。勝ちを目指す中で人間性の育成をしていきたいと考えています。バレーボールという競技を経験していたから出来ることがあると伝えたい。みんな好きでやっているバレーボール。その中で人間性の育成ができると世の中に広がっていけば、バレー ボール競技人口も増えると思います。好きなバレーボールがもっと盛んになってほしいと思って います。


ーバレーボールの発展という観点で取り組まれていることがあるのでしょうか。

田中監督:
今はコロナ禍で出来ていないですけれど、週1回は小学生・中学生でもバレーボールをしたい選手の受け入れを行っています。高校生と小学生が一緒に練習するような取り組みを、コロナになる前は1年くらいやっていました。『毎週水曜日は九国でバレーができますよ』と。やっていくうちに募集ではなく口コミで拡がっていきました。

小学生はスゴいなという顔で見てくれますし、僕たちも小学生が一生懸命に小さい体でボールを追いかけて飛び込んでいるのは見たら、これくらい頑張ろうと思えます。正直なところ、良い選手が育ってくれてうちでプレーしてくれたらという気持ちもありますが、これをきっかけとしてバレーボールを続けてくれたらなと思います。



ー自チームだけが勝てばいいということではないのですね。

田中監督:
自分のところだけが勝てばいいという考えでは頭打ちになると思います。バレーボールが盛んになり、競技人口が増えることでレベルアップに繋がると考えています。また指導者も必要不可欠で、指導者がいないところでバレーボールは盛んになりません。

なので、指導者の育成にも取り組んでいます。やっと卒業生が指導するような年齢になってきましたが、数名指導者として活動しています。今後も増えてくれればと思っています。


ー田中監督、ありがとうございました。



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ーそれでは続いて、選手にもお話を伺おうと思います。お2人方、自己紹介をお願いします。

吉田さん:
キャプテンの吉田です。

山田さん:
副キャプテンの山田です。



ーお2人が感じている「SPLYZA Teamsを導入してからの変化」等があれば教えて下さい。

吉田さん:
自分のプレーを客観視できるようになりました。自分のなかでは良いプレーだと思っていても、周囲からすると違うことがあるということが分かりました。

山田さん:
コートの外から見る自分のプレーは、実際にコート内でプレーしている感覚と違っていました。お互いに指摘し合えるようになったのでがよかったと思います。


ーSPLYZA Teamsを活用するなかで個人的に助かった機能はありますか。

吉田さん:
タグ付けです!いろんなデータが数値化されるので、データで自分を知ることができて面白いです。

山田さん:
コメント機能で自分のプレーに対してチームメイトからアドバイスをもらえたことです。試合中は自分の意見を伝えていましたが、他の視点があることに気づけました。


ー今後の抱負を教えてください。

吉田さん:
チームのキャプテンとして、みんなをまとめて頼られる存在になりたいです!

山田さん:
チームが苦しい状態で自分を頼ってもらえるような選手になれるように頑張ります!