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新感覚ディフェンス理論「枝D」指導者+eSports(FIFA19) Kemari FCテクニカルコーチ・内田淳二さんインタビュー

2018.12.14 written by SPLYZA Inc.

2018年10月にチーム立ち上げ後すぐに、Division10からDivision2へ一気に駆け上がったKemari FC。その快進撃の裏には「枝D」という守備の理論がありました。普段はフットサルの選手としてプレーする傍ら、全国各地のサッカー/フットサルチームへ出向き「枝D」の指導を行なっており、今回オンライン上でKemari FCへのアドバイスを行なった内田淳二さんにお話を伺いました。

※こちらのインタビューは2018年12月10日(月)に行われました。


ー本日はよろしくお願いします。まずは内田さんのこれまでの経歴について教えてください。

内田さん:
はい。学生時代はサッカー、社会人になってからCNIやブラックショーツでフットサルを始め、Fリーグ初年度にシュライカー大阪へ移り、デウソン神戸でプレーしました。その後はフウガドールすみだ(関東1部から現Fリーグ)、カフリンガ東久留米(関東1部)と移籍しながら、今もフットサルを現役でプレーしています。これまで日本一やリーグV6、地域CL5連覇など選手としても結果を残すことができました。

また、フットサルB級コーチ、Atletico MadridとInter Movisterの公認ライセンスも持っているので、指導の現場にも立っています。その中で、2014年1月から「枝D」という守備理論を提唱し、スポンサーであるGAViC様にご協力いただいて、守備に悩んでいる方がいれば自分のフットワークの軽さを活かして、全国どこにでも出向いてサポートをする活動も行なっています。

ー内田さんは今、現役でプレーしながら指導もして、「枝D」という守備理論を伝える活動も行なっているのですね。ではそもそも「枝D」が生まれたきっかけは何だったんでしょうか?

内田さん:
フットサルのブラジル代表であるバウミールさんの指導者講習を施設のスタッフとして受けたのがきっかけですね。ブラジルでフットサルってもうオフェンス一辺倒のイメージしかなかったんですけど、彼がホワイトボードに「フットサルはディフェンスが全てだ!」と大きく書いたのが衝撃でした。そこから自分のこれまでの選手としての経験や守備に関する疑問などの点と点が繋がってきた感じです。守備の型も3種類しかなかったんですが、次はその型に対して逃げるパターンも出てきたのでバージョンアップを繰り返して今に至ります。体の構造的に6種類目以降は無理なので、今はこの5種類でボールホルダーに対する守備のアプローチは全て網羅できています。


(枝Dの基本の5つの型がプリントされているフラッグバナー)

そしてこの5種類の分岐で相手にどれだけ制限をかけれるかというのが明確になったので、今度は制限をかけた先の、ナンバリングでいうと2番の選手がどこに立っていたら確実にボールを奪えるか?というのが逆算で導き出せるようになったんです。その流れで守備のナンバリング、サッカーだと1番、2番、3番、3番+1(サンプラ)、フットサルだとゴレイロまで入れて5番まであるんですけど、ボールホルダーに圧をかける1番の選手に型があるかどうかで実際の試合をみていると、国内でも世界でもエラーがおきまくっているので、これはこの考え方を広めないといけない!と思って立ち上げました。

そもそも僕、守備が嫌いだったんです。ただただガムシャラにボールを追いかけて。ロストしたらまた全速力で戻って相手にプレスをかけて。何でこんなしんどいことをやらないといけないんだ?と昔は思ってました。当時の監督からも守備が苦手という烙印を押されてたくらいですし。でもそれがあったから、今の気づきがあったんじゃないかなっていうのはありますね。


(選手への実技指導だけでなくコーチ陣にも「枝D」の概念をレクチャーする内田さん)

ー守備が嫌いだったというのは意外すぎます。

内田さん:いや本当に嫌でしたよ。でも体の使い方が判ってボールが残るようになってきたら、自分の守備の仕方を相手が嫌がるようになってきたんです。もうそこからですね、守備がめちゃくちゃ楽しくなったのは。で、もともと自分みたいに全然できなかった人間がブレイクスルーの方法を理解しただけでここまでできるなら、やる気があれば誰でも出来るはず!と思ったんです。それは動機として一番大きいかもしれません。

ー楽しめるようになったのは大きいですね。立ち上げ当初はどのような反応でしたか?

内田さん:今「枝D」を初めて丸5年経ったんですが、最初は本当に誰も相手にしてくれず、3年はほぼ無反応でした(笑)それでも辛抱強くやり続けて、ようやくここ1年ちょっとの間でいろんな方から呼んでもらえるようになって全国行脚が始まって、やっとスタートラインに立てたのかな。という肌感でいます。まだまだこれからです。

ーこうやってお会いできてお話しも聞けて私たちも嬉しいです。あとお伺いしたいのは内田さんのeSportsへの関わりと、それに伴ってSPLYZA Teamsに触れることになったかと思うのですが、最初にKemari FCにテクニカルコーチとして携わるきっかけは何だったのでしょうか?

内田さん:偶然Twitterでお誘いいただきまして。FIFA19というサッカーゲームで、オンライン上で11人を動かしてやるという話を聞き、それなら「枝D」の理論を使えるんじゃないかな?と思い興味本位で入れてもらいました。SPLYZA Teamsの中でアップされた試合動画に対して、気になったところへ書き込みや字幕を使いながら「枝D」を伝えました。やってみると徐々に守備がうまくなっていき、結果もついてきて正直驚きましたDivision10からDivision2に一気に勝ち上がっていくのは結構すごいことみたいですね。僕自身はゲームは全くやらないので、その辺はよくわかってませんが(笑)


(オンライン上で守備のナンバリングについてコーチングをする内田さん)

ーゲームなので選手能力も高く再現性もあるので、いかにチームとして組織的にプレーするかが試されて、そこで「枝D」が力を発揮したという事でしょうか。

内田さん:そうかもしれないですね。「枝D」の中にナンバリングや圧縮という概念があって、守備の時、ボールを奪うための役割分担を瞬時にできるようにする為の方法論なのですが、それをSPLYZA Teamsを通じてみんなに伝わっていくことで、11人の組織としてボールを奪うことができるようになっていった印象です。

ー実際のスポーツでもSPLYZA Teamsの中でオンライン指導ができるというのは理想ですよね。現地に行く手間を省いて効率的に多くのチームを強化できれば、そのスポーツの強化に繋がるはずです。

内田さん:私にとってオンラインでの指導は理想です。守備の面白さを多くの方に知ってほしい、という思いでやっていますので、オンライン上で多くのチームに指導できるというのは、自分にとってありがたいです。また、指導するために十分な機能がSPLYZA Teamsには備わっていて、かなり使いやすいです。

ー今のところ内田さんには、タグ、図描画、字幕とフルに機能をご活用いただいている印象ですが、今まで使ってみて何か要望などはありますか?

内田さん:あえて言うなら図描画の種類を増やして欲しいですね。楕円とか。オンラインだと視覚的に伝えるのが重要になってくるので、見やすくするために楕円とかがあると、より便利かなと思います。

ーご意見ありがとうございます。確かにそういったご意見は多いかもしれないです。これでインタビューは以上になります。本日はお時間いただきありがとうございました。

内田さん:こちらこそありがとうございました。


内田淳二さんプロフィール

プロのフットサルプレーヤーとしてシュライカー大阪 - デウソン神戸 - フウガドールすみだと渡り歩き、現在はカフリンガ東久留米に選手として在籍しながら、新たなディフェンス理論である「枝D」のエバンジェリストとして全国津々浦々を巡り、守備の魅力や楽しさを多くの人々に伝承している。

・枝D公式サイト: https://edadee.com/
・Twitter: https://twitter.com/junji227
・公式ブログ: https://ameblo.jp/yasainiku/