【第15回ラクロス全日本大学選手権準優勝】明治学院大学 男子ラクロス部・副主将 野口さん / アナライジングスタッフ 池田さんインタビュー

2025.01.29 written by SPLYZA Inc.

全日本大学選手権大会に関東代表として進出を果たした明治学院大学男子ラクロス部。チームは決勝まで駒を進め準優勝という素晴らしい結果を残しました。今回の記事では、前年度関東2部リーグであった明治学院大学男子ラクロス部が、昇格初年度で全国の決勝まで上り詰めた"躍進の要因"を、副主将の野口さん(3年)とアナライジングスタッフの池田さん(3年)にお伺いしています。



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ー準優勝おめでとうございます!シーズンを振り返っての率直な感想をお聞かせください。

野口さん:
最高のシーズンでした。大学日本一を目指していたので、最後に負けてしまったのはとても悔しかったんですが、あのステージまで進出できたことは、後輩の自分たちにとってもとても誇りですし、先輩たちと日本一に向けて過ごした日々はかけがえの無いものです。

ただ、チームの"副主将"という役割でありながらチームに還元できなかったり、プレー面でも「貢献できなかったな…」と思う場面もあったりで、私個人としては悔しさの残るシーズンでした。

池田さん:
チームで目標として掲げていた「大学日本一」には届かなったのですが、明治学院大学ラクロス部史上、最高の成果を残せたという事はとても誇らしく思っています。それが率直な感想です。

ただ、アナライジングスタッフ(以降AS)班としては課題の残るシーズンでした。現4年生にASがおらず、その中でスカウティングや分析などを4年生のプレイヤーに頼ってしまう事が多かった為です。もちろん、プレイヤーと一緒に分析を進めることは良いことではあるのですが、AS班としてチームの勝利に貢献できたか。と言われると疑問が残ります。

今後はこれまで以上にチームに貢献できる分析の知識を深めたいと思っていますし、次年度はより「勝利に貢献できる」AS班になりたいという目標が出来ました。




ー今シーズンのポジティブな結果を生んだ要因は何だと思われますか。

野口さん:
1つ目は圧倒的な個の能力が高かったこと、2つ目はコーチと4年生幹部の頑張りが凄かったことだと思っています。


ー2つ目の「コーチと4年生幹部の頑張り」というのは指導が良かったり、組織づくりが上手くいっていた。ということでしょうか。

池田さん:
そうです。4年生は個の能力が高いだけではなく、競技への熱量も高く、良い方向にチーム全体を巻き込んでいってくれました。約100人規模の団体なので、皆が同じ目標を持って常に進んでいくのは難しいのですが、常に練習前にスローガンや目標を唱えて、チームでズレてはいけないこと、大切なことの共通認識を言葉と態度で示してくれたのが大きかったですね。


ーチームが掲げている「GOAL」「Vision」「Culture」「Commitment」がとても印象的でした。



※明治学院大学男子ラクロス部のホームページより

野口さん:
これらを設定したのは現4年生からだと思います。ただスローガンを掲げただけではなくチームにしっかり浸透させてくれたことは、組織の一体感に繋がったと思います。目指す目標や文化を定めて、自分たちの"代"ならではの色で進化していこうと思っています。


ーありがとうございます。素敵ですね。続いては、普段の映像活用法についてお聞かせください。

池田さん:
試合だけではなく練習時も撮影し、活動日のそのうちにSPLYZA Teamsにアップロードするようにしています。試合の際は当日中にプレイヤーがMTGをすることが多いので、SPLYZA Teamsを確認しながらMTGを実施しています。




ー練習時のSPLYZA Teamsを活用方法について、もうすこし詳しく教えていただけますか。

池田さん:
練習は主に「6vs6」という試合形式の練習を撮影してアップロードします。その映像を(プレイヤーたち個人で)自身やチームの課題を描き込み、週に1回ある「各ポジションごとのMTG」で活用しています。既に注目するべきポイントが描き込まれているので、MTG自体、とても有意義なものになっていると思います。




ーでは、試合(公式戦)時は具体的にどのように活用されているんですか。

池田さん:
基本的に「1Qにつき1人」で分担してタグつけをし、試合が終わった翌々日までにASがタグ付けをしてスタッツを作成しています。

あとはスカウティングを(対戦相手となる)各大学ごとにルームで分けていて、ルーム内で対戦相手の情報がまとめて管理出来るように運用しています。




ーありがとうございます。では、野口さんにお伺いします。さきほど仰っていた「各ポジションごとのMTG」では映像分析が活かされていましたか。

野口さん:
先ほど挙げた「圧倒的な個」となる対象のメンバーは全員がオフェンスメンバーです。私はDFなんですが、ディフェンスメンバーは個の能力がオフェンスメンバーと比べて見劣りするので、映像を何回も見返して、課題・反省を出し合って組織として「守る」ことに注力していました。そういう点でも、SPLYZA Teamsを活用したMTGはとてもマッチしていました。


ー今シーズンで一番印象に残っている試合を教えて下さい。

野口さん:
全日本大学選手権の出場権を賭けた早稲田大学との試合ですね。サドンデスまでもつれ込んでの勝利でした。本当にその時の嬉しさ、感動は忘れられないです。

池田さん:
私も同じです。最後に点が入った瞬間、みんなで走り出して喜んだシーンは今でも忘れられないです。




ー聞いただけでも鳥肌が立ちますね。代表決定戦に向けての分析の準備などは何かされたのでしょうか。

池田さん:
関東代表決定戦だからといって、特段今までやってきたスカウティングと違うことはやりませんでした。ただ、OF担当のASメンバー中心に自チーム(個人)を可視化出来るスタッツレポートを作成したんです。オフェンスメンバーのショットはどこのコース打っていることが多いとか、どこのエリアでショットの得点率が高いとかを示したレポートになるのですが、それぞれのオフェンスメンバーに合わせて作成しました。

いつもは数字や割合だけをレポートにまとめているのですが、この時はイメージしやすい絵も合わせて作成しました。メンバーやコーチから「イメージしやすくて自分がどんな特徴なのか大事な試合前に分かってよかった。」という声を貰えて嬉しかったですね。


ー素晴らしいですね。皆さんが最上級生になる来年も楽しみです。それでは最後に、お二人の今後の抱負を教えてください。

野口さん:
「今年こそは学生日本一になる」を「GOAL」の目標として掲げ、「学生日本一にふさわしいチームになる」を「Vision」におきます。その点は今年よりも強く意識したいです。

昨年は関東2部からいきなりの全日本選手権の決勝まで進んだので、フロックだったと思われないよう今年もしっかりと結果を残す必要があります。だからこそ、競技力だけではなくラクロス界を代表するチームであり、尊敬される組織でありたいと強く思っています。




池田さん:
ASは戦術や数値に基づいた分析を行い、時に勝敗を左右することもある大事な役職です。その役割を全うする為にも、AS班による分析で「チームの勝利」に貢献するという目標を常に掲げています。

なお、昨シーズンは発言力や行動力のある4年生のプレイヤーの皆さんに頼ってしまっていたことも多かったので、次のシーズンはAS班でもしっかり主体性を持ってチームに還元していきたいと思っています。


ーありがとうございました。次シーズンの活躍も期待しています!