【映像を使うメリットと継続する工夫】徳島市立高校サッカー部・河野先生インタビュー

2021.05.26 written by SPLYZA Inc.

プリンスリーグ四国に所属し、徳島県高校総体は7年連続優勝(昨年度は代替大会)、そして全国選手権大会3年連続出場の徳島市立高校サッカー部監督・河野先生にインタビューを行いました。



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ー今日はお時間いただきありがとうございます。GW期間中、公式戦を含めて部活動全面禁止の期間もあったかと思うのですが、今は練習は再開されているのでしょうか。

河野先生
はい、平日2時間、休日は3時間以内、練習と公式戦のみOKという条件で練習再開しています。




ー高校総体前の重要な期間が無くなったことで、パフォーマンス向上やモチベーションの維持は大変だったかと思います。

河野先生
そうですね。実際の停止期間は10日間程度で、総体に向けて遠征も組み、レベルの高いチームとの試合も組んでいたところでキャンセルになりました。ちょうど生徒たちにケガ人が多い時期でもあって、総体に向けて精神的にも肉体的にもリセットする意味では逆に言えば無理して試合をするよりも良かったのかなと思います。心も身体も疲れて総体に行くよりは、この休みで次へのモチベーションが生まれると思いました。

あと、徳島県内すべてのチームが同じ状況で練習や試合がなくなったので、ライバルとの差を縮めたり、差を広げるチャンスととらえて、トレーニング動画を生徒に配信したり、それ以外で自分のできることを見つけてやるということは、リフレッシュできて良かったとポジティブに考えています。




ートレーニング動画を作成されたとおっしゃられましたが、普段から練習などで映像は使っていますか?

河野先生
欧州やJリーグの試合で気になるシーンをピックアップして生徒と共有したりはしていますよ。自分たちの映像も普段から紅白戦や練習試合を撮影してSPLYZA Teamsを利用しています。映像は見てわかることが多いので、積極的に活用しています。







ー先生が考える映像を見るメリットはなんだと思いますか。

河野先生
練習に入るときに戦術ボードや口頭で説明するよりも、映像を見て「今日はこういう意図を持った練習をやるよ」と説明したほうが理解が早いです。視覚から入る部分は大きいので、積極的に見せています。自分が伝えるよりも他の人のほうが詳しく解説したものもたくさん配信されているので、そういうときはそちらを生徒に見せて、より理解が深まるようにしています。




ーSPLYZA Teamsを先生も含めて積極的に利用していただいていますね。先生も選手も継続できる工夫はありますか。

河野先生
チーム全体の課題を分析係や僕自身がやっているのですが、とにかく生徒に言っているのは、まず自分のプレーだけでもいいので、いいも悪いも含めて分析しようと言っています。生徒にとっては自分のプレーでいいのでやりやすいのかもしれないです。




ー係を決めてやっているのですね。

河野先生
そうですね。係は決めてやっています。分析係はチームの課題や戦術的な部分は難しいので、リスタートやセットプレーなどをタグ付けしてもらっています。SPLYZAのスタッフの方から分析の講習会もやっていただいたので、それも含めて生徒たちがやりやすいようにやってもらっている感じです。







ー以前はYouTubeで映像を共有されていたとお伺いしたのですが、その時の課題はありましたか?

河野先生
YouTubeだと場面の切り替わりが難しいので、自分で作ったビデオをパソコンに落として見せたりすることがありました。それだとひとつのところに集まって、見る時間を設ける必要があり効率が悪かったんです。今なら、SPLYZA Teamsであればスマホやタブレットで閲覧できるし、他人が分析したものも、自分が分析したものも見られる。いつでもどこでもできるというのが強みだと思います。




ーSPLYZA Teamsを使ってみて変化があれば教えてください。

河野先生
よく考えている生徒はコメントだけでなく図形などもたくさんつけます。逆にあまり考えていない生徒はちょっと雑になるかもしれませんね。といった感じで、生徒たちが何を考えているのかが手に取るようにわかるようになりました。繰り返しやっているうちに機械になれていくのもありますが、もっと自分の分析がはっきりできるようになる子もいます。プラス自分のチームだけでなくて、対戦相手の分析も行わせているので、こちらが気づかなかったことに気づいてくれたこともありました。みんなで同じものを共有できるメリットは大きいと思います。




ー積極的でない生徒さんにフォローなどはされているのでしょうか?

河野先生
個別に連絡することもありますが、基本的には係の生徒に説明させています。友達同士に言われる方が応えるし、話もスムーズに聞いてくれるので、係の子を中心にやっています。気になる子は呼び出すか、係の子を通して説明してもらったりしています。強制的にやらせすぎるとやらなくなってしますし。




ー基本的には生徒同士で解決しているんですね。

河野先生
そうですね。で、全体を見ながら、こうしたほうがいいなどを係から生徒にアドバイスをするという感じです。







ーありがとうございます、貴重なお話をたくさん聞けました!最後に6月4日に総体の初戦を迎えると思いますがに意気込みと、今後の目標をお願いします。

河野先生
これから一か月以上、練習試合もないまま本戦に挑む訳ですが、いままでやってきたことを信じてまずは全国大会に出場すること。目標はベスト8なので、そこに近づくためにまず県総体を優勝すること。プラス、来年は徳島でインターハイなので、できればベスト4に入れるようにひとつでも多く勝つことを目指しています。

ちなみに今年の中心の選手は1・2年生がほとんどなので、そこも含めて来年に向けてさまざまな経験をさせていきたいですね。