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【学生アナリストに聞いた!ライブタグ活用事例】筑波大学蹴球部データ班・スコットアトムさん&内田郁真さんインタビュー

2019.07.05 written by SPLYZA Inc.

日本のサッカー界においても最古参のチームとされる、1896年に創設された筑波大学蹴球部。数々の著名なOBを輩出していることでも有名ですが、ウェアラブルGPSの早期導入など大学サッカー界においても最先端のテクノロジー活用に関しては常に一歩先にいる彼ら。今回はその筑波大学蹴球部データ班のアナリストであるお2人に、普段どのようにデータを取得しているか、それらをどう活用しているのかをお尋ねしてきました。


筑波大学蹴球部データ班におけるイベントデータの取得方法

ー普段はどのような活動をされているのでしょうか?

アトムさん:
筑波大蹴球部は現在160人くらいいて、それぞれが興味ある分野の班に所属しています。僕らはデータ班として、チームのイベントデータを取得してそれをもとにゲーム分析をしています。昨年まではExcelでデータ取得をしていたんですが、今年から新たに導入したSPLYZA Teamsのタグ付け機能を使ってデータ取得をしています。

ー今はどういったタグをつけていますか?

アトムさん:
基本的には自チーム(筑波大)をベースにタグを付けています。セットプレーや攻撃/守備、反則やキーパーアクションなんかがあるんですが、特徴としては「ポゼッションスタート」「ポゼッションエンド」というタグを付けてデータを抽出するときにボールの保持時間が取れるようにしていることですね。

あと我々データ班としては、いまSPLYZA Teamsで取得しているイベントデータと、ウェアラブルGPS(GPSPORTS)で取得できるトラッキングデータを使ってどういう分析をして、ビジュアル化してどう見せるのかというところに注力しています。

▼筑波大学蹴球部データ班で使用しているタグ一覧


内田さん:
イベントデータはタグが動画と連動しているので、それをGPSで取得できる自チームのトラッキングデータとかけあわせて何かできないかな?と考えているところです。例えば「この時のパスは有効かどうか」を相手との位置関係を映像でみて判断したり、クリアやシュートブロックをどの座標で行なっているかを関連付けて分析したいなと。


ライブタグをフル活用!データ班でのリアルタイム入力はどうやっているの?

ー試合から分析までのスピード感はどんな感じでしょうか?

内田さん:
なるべく早く選手にフィードバックしたいと思っているので、スピード感としては試合が終わって選手がバスに乗り込んだら選手自身が自分のタグで絞り込んで映像を振り返れるようにしておきたいですね。今までポケットWifiのスペックに困っていて、試合が開催される場所によっては電波が弱くてタグ付けの反映に影響してたんですけど、最近docomoのモバイルルーターで最強の製品を見つけまして。

ーよければ是非教えてください!(食い気味に)



内田さん:
docomoの「Wi-Fi STATION HW-01L」です。上りも下りも国内最速なのでおすすめです。これまではモバイルルーターの電波が弱い場合でも、会場によってはフリーWifiが飛んでる場所があってそれを拾って作業したりはしていたんですが、毎回環境に依存しすぎるのはつらいので現場の分析官にとってはモバイルルーター選びは重要だと思います。

ーこれは勉強になります…ありがとうございます!ちなみに普段の撮影機材は何を使っていますか?

内田さん:
基本的にはiPadの解像度720pで撮影しています。今のところ快適にできています。

ー現在SPLYZA Teamsのライブタグ機能をフル活用してもらっているのですが、データ班では何人がかかりで、どいう割り振りで試合中にタグ付けを行なっているのでしょうか。

内田さん:
ライブタグをやる時は3人〜6人くらいでやるんですが、1人司令塔役をつけて、起きた事象を声に出して音声でガイドするようにしています。入力する人がそれぞれ攻撃のタグをつける人、守備のタグをつける人、セットプレーのタグという感じですね。で、インポートするときにタグ付けと動画の差分の時間を調整してアップロードするようにしています。間に合わないのでこの時点ではパスに関するタグは付けないです。

▼筑波大蹴球部イチオシのWifiルーター「Wi-Fi STATION HW-01L」

アトムさん:
やはり画面入力をしているとそこまで頻繁に視線をルックアップできないので、それだったら入力の精度を上げるために画面に集中した方がいいなと思いそのやり方に落ち着きました。司令塔役がいると精度がかなり高くなったので、将来はショートカットキーを駆使した手入力の代わりに音声だけの入力になるのかなと思うほどでした。という訳で音声入力システムは欲しいですね(笑)

ー是非とも開発を検討させていただきます(笑) ということは作業ボリュームのある「パス」に関するデータについては、試合終了後にタグ付けを複数人でやる感じでしょうか。

アトムさん
はい。分担作業というか同時に進められるので1人30分〜1時間くらいです。SPLYZA Teamsを導入してから格段にスピードが早くなりました。前は8時間以上かかることもありました…



内田さん:
以前に使っていたシステムだと作業分担できなくて、今回は誰々!みたいな感じで1人ずつ持ち回りでやっていたんですけど、キツイ作業なんでそれが原因でやめちゃったスタッフもいたんです。結構深刻な問題ではありました。

ーなるほど。環境改善につながったようで何よりです。では選手への本格的な共有はこれからという感じでしょうか。

アトムさん:
そうですね。安定したフィードバックができるようになったら選手へのスマホへの情報共有をできる状態にして、アプリ内でもインタラクティブにやりとりできればと思っています。あとはインフォグラフィックとしてスタッツを可視化できるようにしているので、この辺もリアルタイムにチーム全体で共有していけたらと思っています。

▼アトムさんの開発した、取得したデータをインフォグラフィックに自動生成する画面


ーこれってどうやってデータ班や選手、コーチ陣と共有するんでしょうか?

アトムさん:
Webブラウザ上で共有できればと思ってます。もちろんプリントアウトしてもレイアウトが崩れないようには対応するつもりです。

ー本日は色々と教えて頂きありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。