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【ZENCHU FES】第1回全国中学校サッカーフェスティバル「感想戦」レポート

2020.09.03 written by SPLYZA Inc.

コロナの影響により中止となった全中(全国中学校サッカー大会)の代替えとしてこの夏行われた「第1回全国中学校サッカーフェスティバル」。今回は新たな試みとして、監督就任後の7年間で5回の全中優勝に導いた青森山田中学校の上田監督、昨年チームを初の全国大会に導いた修徳中学校の吉田監督のお二人によって、その日の試合について振り返る”感想戦”が実施されました。3日間のフェスティバルの中で、2日に渡って行われたこの会で語られた内容と、最終日のコメントがまとめられたレポートです。



1日目





ー本日はよろしくお願いいたします。今日の青森山田と修徳の試合は5-0(0-0、5-0)で青森山田の勝利でした。今日の感想をお聞かせいただけますか?

吉田監督(修徳):
前半はセーフティにプレイしながら、相手がどんなサッカーをしてくるのかを探っていました。想像以上に圧が強かったので、何も出来ずに0-0で終えました。後半は、この強烈な圧の中で、どれくらい丁寧にやれるのか?勇気を出してチャレンジしてみましたが、結果は0-5となりました。(笑)

青森山田さんとは今大会あと1試合あるのですが、そのなかで我々は何をチャレンジしていくのか?が今後に繋がるとても重要な事だと思っています。

この振り返りでは、「圧」という表現をしていますが、正確には守備のテクニックがかなりハイレベルだと感じました。これは単に「能力が高い」という一言では説明できないモノで、ポジショニングやマークの受け渡しなどの「ボールを奪うテクニック」が突出していました。この辺は勉強させてもらおうかなと思ってます。
上田監督(青森山田):
この試合の守備はよかったですね。トレーニングで強固な守備を作るようなことは常にやっています。ただ攻守一体なので、もちろんボールを動かすトレーニングも多くやっています。攻撃の形がある程度できてきたら今度は守備を強固にする。その守備の中で攻撃をしなくてはいけない。というように常に両方を高めていくようなトレーニングを意識しています。

この修徳との試合では、自分たちのシステムに対して相手のシステムが・・・[詳細な試合の振り返り、内容省略]。前半は正直あまり良くなかったのですが、ハーフタイムで守備に関してヒントを与えて、それで選手たちが気づいて決断して変わったという流れでしたね。
吉田監督(修徳):
うちのこの前半は・・・[前半の振り返り。詳細省略]。後半のウチのやりたかった部分は、ボールコントロールの小さなミスで実行できなかったという印象はありましたね。上田先生の言葉を借りると「実現させる」というのができなかったなという試合でした。
上田監督(青森山田):
中学生は育成年代なので、狙いは合っていて「実現できなかった」プレーに関しては、割とポジティブな声をかけています。「こうすれば実現できたのにな」というのが理解できていればそれはOKで、あとは練習して実現できるようにするだけ。という考え方ですね。

本当に良くないのは「何を実現したいのか?」が伝わってこない状態。特に今日のB戦ではその部分が抜けているように感じていました。なのでハーフタイムには選手に「今の状態でもし君が監督だったどうする?」と問いかけたら、ちょっと考えてから「選手を代えます」という回答が返ってきて、「そうだよな」と言って4人交代してその選手たちが奮起してくれました。「実現できない」というのは、中学生年代でまだ伸び代が十分にあるので、仕方ない部分もありますが、実現しようとする意思が見えない時にはしっかり指導するようにしています。
吉田監督(修徳):
今日のB戦は露骨にひっくり返されちゃったので、そんなやりとりが行われていたんですね。


ー上田監督からみて今日戦った修徳というチームはどういう印象でしたか?

上田監督(青森山田):
修徳の印象は・・・[修徳のチーム分析。詳細省略]。なのでこういったプレッシャーを感じた時にどうプレーするか?という課題だと思いますね。ウチがやられて嫌なのは・・・[青森山田のやられて嫌なこと解説。詳細省略]
吉田監督(修徳):
その部分に関しては・・・[次の青森山田戦での修正点解説。詳細省略]。次回はそこを改善していきたいです。




ー選手の能力を高めるためには何が重要と考えていますか?

上田監督(青森山田):
環境が最も重要だと思います。常に高いレベルのプレッシャーをトレーニングで浴びてて、それを毎日積み上げていくことが大事。単純に体力があるとか足が速いとかではなくて、サッカーに必要な能力は強度の高い練習を積み重ねていくことで高まっていくと思っていますね。身体能力的には修徳とそこまで差はないような気はしてます。
吉田監督(修徳):
そこは本当に同感で、今回の敗戦を受けて「よし走り込みをしよう」とはなってないです。どのタイミングで走ったら良いか、抜くときは抜いて、いくときはバっといくようなそういった部分に差が出ているんじゃないかなって。じゃあそこを伸ばすためにどうするかってなると、そういう動作が必要な環境を作ってあげることが必要だと思いますが、やっぱり時間はかかると思います。ただ今の環境でもできる事はあるので、次の青森山田との試合は「このままじゃ終わらないぞ」とは思ってますね(笑)


ー選手たちの気持ちを引き出すために意識している部分はありますか?

吉田監督(修徳):
僕は上田先生のコーチング聞いていて、ネガティブな言葉ほとんど無いなって感じました。聞いていてスッと入ってくる言葉だなと。もし選手だったらパワーになるなぁという印象です。まだ僕の場合は無駄な事も言ってしまったり、刺さらずに落ちる言葉も結構あって、まだまだだなぁって思ってます。
上田監督(青森山田):
サッカーライセンス講習でも言われますが、一番良い指導者は「選手のハートに火をつける指導者」と言うのは本当にその通りだと思っています。すごい冷静に分析して淡々と指摘して静かな状態で試合に臨ませるのと、全然分析してないけど「頑張れ!」と言って「やります!」って気持ちにさせて試合に臨ませるのだと、後者の指導者の方が優秀だと思うんですよね。

ただ「やります!」という気持ちにさせる為に「頑張れ!」だけじゃなくて、「これこうやったらもっといいじゃん」っていう説明で選手のハートに火がつくこともあります。なので、ハートに火がつけばそれで良いのですが、それが分析してボード使って戦術なのか、「頑張れ!」なのかは手段なだけで、そういうのを状況に応じて的確に行うのが心を引き出すには重要だとは思います。自分はその部分に関してはまだまだだと思いますし。今もそこは勉強中です。


ー本日は貴重なお話ありがとうございました。また明日よろしくお願いいたします。



2日目





ー昨日に引き続きよろしくお願いいたします。今日は青森山田と修徳、共に静岡学園の試合でしたが感想をお聞かせいただけますか?

吉田監督(修徳):
静学さんに対しては昨日と全く違うスタンスで戦っていて・・[ゲームプランの解説。詳細省略]。

明日の青森山田さんとの試合では、今日のスタンスとはまた少し変えて、選択肢を絞るようなアドバイスをした上で試合を戦えればなと思っています。今の青森山田さんの強度だと判断に与えられる時間が短いので、早く判断できるように選択肢を絞ってあげるようなイメージですね。

今まさに青森山田さんに勝つ為にどうするか?っていうのは選手の間でも映像見ながら分析して考えています。彼らも昨日の0-5の敗戦が刺激になって選手主体で考えているところです。「明日勝てるのか?」って聞いたら「五分五分まで持っていけます」って言ってたので楽しみにしててください(笑)
上田監督(青森山田):
この静学さんとの試合は、守備がよかったなと思ってます。良い守備ができたら良い攻撃できるので・・・[試合の振り返り。詳細省略]。

失点がフリーキックだったんですけど・・・[失点シーン解説、詳細省略]。
吉田監督(修徳):
話は変わりますが、青森山田さんってダイレクトプレーが良いですよね。ボールに何人も絡んでいく動きが多いですが、そこにダイレクトでバシッと付けるプレーも上手いなぁと見てて思っていました。
上田監督(青森山田):
良いプレーも出てますが、まだ質が低いという認識ではいますね。右足に付ければ良いのに左足に付けちゃうとか、人は見えてるけど、どっち足に落とせば有効だったとかは見えてないなと。
吉田監督(修徳):
基準が高いというのは感じますね。我々も高めていかなきゃいけないので、練習について色々考えているのですが、いわゆる「基礎練」と呼ばれる練習についても現在考えている途中です。ウォーミングアップでのボールタッチとか、声だしてモチベーション上げるとか、それを何の為にやっているのか?の目的の部分。試合前のルーティーンを作り上げていくためにその辺を解明したいなと思っている所です。

最近ウォーミングアップで試しているのは・・・[トレーニングのアイデア。詳細省略]。
上田監督(青森山田):
色々と練習は必要ですが、ヘディングは絶対にやった方が良いと思ってます。空中戦とかルーズボールとかヘディングの競り合いで勝負が変わりますよね。ウチでも練習でよくやるんですが、頭でボールを返すだけじゃなく、叩けるようなったらやっと「ああヘディングできるようになったな」と思います。

練習では、落下点にしっかり入ってヘディングできるように、まずは手でキャッチするとかもやります。野球で言うとフライのキャッチみたいな。そういう意味では野球部は結構ヘディング上手いですよ。学校の球技大会でサッカーやってると野球部は頭に当てるのが上手い。ただボールはどっかいっちゃうんですけど、空間認知ができててボールどこに落ちるかわかるんだと思います。
吉田監督(修徳):
確かに中学校1年生だと、先に落下点に入ろうとして頭の上超えちゃうとかはよくありますよね。




ー明日の最終日、青森山田vs修徳がありますが試合に向けて今どんなことを考えていますか?

上田監督(青森山田):
めちゃくちゃ怖いですよ(笑)
吉田監督(修徳):
いやいや(笑)。今回は僕が徹底的にというよりかは、まずは選手たちがSPLYZATeams使って徹底的に分析して、議論して現実的にできること、できないこと、を整理して臨めれたらなと思っています。今僕たちが思っているのはやっぱり青森山田の守備、奪ってからの攻撃がストロングだと捉えているので、それをさせない為に・・・[修正ポイント解説。詳細省略]。

これで明日全くだめだったらだいぶ落ち込みますね(笑)
上田監督(青森山田):
うちは守備のところはどう捕まえていくか、攻撃のところは初戦前半0-0で点が取れてなかったのでそこを反省材料として持ち帰って改善していくイメージですね。

チームとしては守備、攻撃、縦に速くとか、ポゼッションとか色々ありますが「全部できるようになろう」というのは毎日促しているので、そこも見せれればと思ってます。
吉田監督(修徳):
あと最後の最後は選手たちの気持ちだとは思うので、指導者として色々アドバイスしますが、気持ちで青森山田さんを上回れるか?そういうところも含めて見て欲しいですね。


ーありがとうございます。明日の試合を楽しみにしてます!



3日目



ー本日の青森山田vs修徳は0-0でしたね。試合の感想を伺えますか?

上田監督(青森山田):
昨日話に出てた部分を修徳さんがしっかり修正してきて、120%のモチベーションで来た中で、我々はそこまでモチベーションを高めていくことができていなかった、というのがこの結果に反映していると思います。一昨日5-0で勝利したということもあって前半は気持ちが入り切れてなかったかなと。ハーフタイムでその部分を指摘してだいぶ良くはなりましたが、得点には至らずに0-0という感想です。一発やられて負けていた可能性も十分にあったので、今後のためにもチームとして課題を持ち帰れるのはよかったと思っています。
吉田監督(修徳):
一昨日起きた問題をしっかり修正できて0点で抑えられたというのは良かったです。ただ後半はだいぶ押し込まれていたのでやっぱり青森山田さんは強いなと。そんな中でも選手たちは頑張って良くやってくれたと思います。ただ、この引き分けで満足せず、次は勝つという気持ちを選手たちには持って欲しいですね。自分も含めてこの3日間で価値ある経験ができたので、これを持ち帰ってチームの力に変えれるようにしたいと思っています。


ーお疲れ様でした。貴重なお話の数々ありがとうございました。



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