撮影係はもう不要!?AIカメラ×映像分析ツールで変わるスポーツチームの映像活用【セミナ―レポート】

2023.07.20 written by SPLYZA Inc.

今やアマチュア年代のスポーツチームでも、スマホ等で試合や練習の映像を撮影し振り返ることが手軽にできるようになりました。とはいえ、「撮影するスタッフがいない」「撮影者によって映像の質にバラつきが出る」といったお悩みに直面しているチームも多いと思います。

そうした課題を解消できるのが、AIカメラ「Pixellot」(ピクセロット)を使用した自動撮影・配信ソリューション「STADIUM TUBE」。

同ソリューションを提供するNTTSportict社の秦氏をSPLYZA主催セミナーにお招きし、AIカメラがスポーツチームにもたらす変革、具体的な機能やデモ、アマチュア年代における事例や実績をお話ししてもらいました。本記事ではその当日の内容を一部抜粋してご紹介します。


育成年代でも一般的になった映像撮影/映像分析の現状と課題

SPLYZA 外山
映像撮影が一般的になった現代ですが、いくつか課題があります。その一つが「撮影」です。

機材が充実し、スポーツ映像の撮影が手軽になった今、専用の機材でなくてもスマホで簡単に高画質の映像が撮影できます。しかし、試合・練習を撮影する人員の確保が必要だったり、画質は良くても撮影者の技術によって映像自体の質が変わってしまうことがあります。そしてこのような課題は、SPLYZAの映像分析サービスでは解決できません。

そこでAIカメラの登場です。SPLYZA Teamsとの連携も可能なAIカメラ「STADIUM TUBE Air for Team」について、株式会社NTTSportictの秦さんよりご紹介いただきます。


AIカメラ「STADIUM TUBE Air for Team」の紹介

■前提情報①:NTTSportict社が提供するスポーツAIカメラのラインナップ



NTTSportict 秦 氏
提供しているAIカメラには、自治体など施設に設置して利用いただいている「常設モデル」と、移動のできる「可搬モデル」があります。

元々STADIUM TUBEは、AIカメラを使った映像配信プラットフォームに加えて、ニーズに応じて広告を挿入したり映像を販売したりすることが可能なソリューションです。

ただし今回紹介する「STADIUM TUBE Air for Team」に関しては、広告や映像の販売オプションが不要なチーム向けに、カメラの基本的な機能に特化して提供しているパッケージとなっています。


■前提情報②:AI自動編集の仕組み



NTTSportict 秦 氏
テレビカメラで追いかけるような映像を撮影できるため、「AIカメラが動いているのでは?」と思うかもしれませんがそうではありません。

AIカメラにはレンズが2つまたは4つ付いており、それぞれのレンズで撮影した映像をつなぎ合わせて、大きなパノラマ映像を作っています。そのパノラマ映像内を拡大したりスライドしながら動くことで、テレビカメラで追いかけるような映像を生成している、というのが簡単な仕組みです。全体を俯瞰するパノラマ映像が生成されているため、映像の撮り逃しがなく、シーンの振り返りができます。




■STADIUM TUBE Air for Teamとはどのようなサービスなのか



NTTSportict 秦 氏
「STADIUM TUBE Air for Team」は、アーカイブ視聴専用データとして撮影するカメラです。グラウンドに設置するだけで簡単に撮影でき、その後の動画共有も簡単です。下記の写真のようにカメラと三脚を使用し撮影準備をします。設置は簡単で、慣れれば5分で撮影準備が整います。



NTTSportict 秦 氏
基本的には無人撮影が可能です。ただ、強い風やボールが当たると倒れてしまうので、安全面を考慮すればカメラをガードする人が必要になる場合もありますが、機能的にはカメラを配置するだけで質の高い映像撮影ができます。防水対応をしていますので、屋外でも撮影が可能です。



NTTSportict 秦 氏
撮影・録画の操作方法も簡単で、スマホに専用アプリをインストールして契約アカウントでログインし、ダイレクトWi-Fiでカメラとスマホを接続。後は画角をチェックし、ボタン一つで撮影が開始できます。

SPLYZA 外山
私も実際に利用しましたが、操作は拍子抜けするぐらい簡単でした。

NTTSportict 秦 氏
録画後に一つ作業が必要です。スポーツの種類やコートの大きさなど必要な項目を記入し、保存します。その情報を基にAIが映像を生成してくれます。



NTTSportict 秦 氏
最後に、有線LANでインターネットへ接続し、撮影した動画をアプリからクラウド上にアップロードします。アップロード完了後には管理画面で動画を確認できるだけでなく、通知メールに記載のURLから視聴ビューワーにアクセスしてストリーミング再生をすることも可能です。視聴ビューワーでは、パノラマ映像内の移動、自由視点・ズーム切り替え、再生スピードの変更など自分の見たい映像に調節して視聴できます。




■SPLYZA Teamsとの連携

NTTSportict 秦 氏
撮影した動画をSPLYZA Teamsにも同時にアップロード可能で、時間の短縮になります。

SPLYZA 外山
「STADIUM TUBEでアップロードした映像を一度ダウンロードして映像分析ツール(SPLYZA Teams)にアップロードし直す」という手順を踏む必要がなく、1回のアップロード作業を済ませるだけで分析を開始できます。ただそれだけなのですが、実際に使ってみると結構大きな違いだと感じてもらえるはずです。




■導入事例 ・ 利用実績

NTTSportict 秦 氏
サッカーが実績としては一番多く、施設・協会・地域チームや高校サッカー部など多岐にわたります。またバスケットボールではプロチームやミニバスチームなどの利用もあります。

他には、学生スポーツの都道府県予選を1回戦から撮影するための機材として、テレビ局がAIカメラを利用しているケースもあります。


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セミナーの最後には多くの質問が寄せられ、AIカメラへの関心の高さがうかがえました。持ち運びが可能な「Airモデル」以外にも多様なラインナップを揃えるSTADIUM TUBE。さらに詳しい情報は以下のページよりご確認ください。

▼SPLYZA Teams × STADIUM TUBE連携 紹介ページ
▼STADIUM TUBE Air for Team 紹介ページ