U-15バスケットボールクラブチームTanpopo Sprite・遠藤コーチ、清藤さん&佐々木さんインタビュー

2021.09.02 written by SPLYZA Inc.

今回は、SPLYZA Teamsの「図・描き込みランキング」で毎月トップ10に入っているU-15バスケットボールクラブチーム『Tanpopo Sprite(さいたま市)』の遠藤コーチと清藤さん、佐々木さんにインタビューしました。(写真は左から遠藤監督、佐々木さん、清藤さん、遠藤コーチ)



ーそれでは遠藤コーチ、自己紹介をお願いします。

遠藤コーチ:
さいたま市の与野西北小でミニバスをやっていて、僕自身中高と公立高校出身なのですが、伊奈学園高校を経て、大学はバスケはプレイしないでミニバスの小学生男子をメインに大学4年間と社会人一年目の5年間指導していました。自分の仕事の都合もあって一旦辞めて半年くらいコーチ業はやっていなかったんですが2020年9月くらいから兄がやっているTanpopo Spriteでコーチをしています。


ーTanpopo Spriteのご紹介もお願いします。

遠藤コーチ:
Tanpopo Spriteの創立は3年目で中学生を対象にしたクラブチームです。たんぽぽというチームはU15には2チームあります。Tanpopo Spriteを私の兄が3年間限定で立ち上げました。今いる選手たちは1年生から入っている子たちです。実はこのチームは今年度で終わりなんです。3年生7人、1年生1人で活動しています。


ー今年度で活動終了なんですね…残念です。Tanpopo Spriteの今までの実績を教えてください。

遠藤コーチ:
去年は3年生が1人いて、残りはいまのメンバーでリーグ戦に出ていました。でも県のリーグ戦は2位。ジュニアウィンターカップ予選は準決勝でガウチョーズさんに負けてベスト4でした。


ー今年度で終わりということで今年の大会は絶対に負けられないですね。SPLYZA Teamsを導入しようと思ったキッカケを聞かせてください。

遠藤コーチ:
2018年ミニバスを指導していたときに、実践中学校森先生の記事(https://www.sportsanalyticslab.com/interview/jissen-gakuen-interview.html)を見ました。これは良いと思ってアプリを取ろうと思ってよくよく見たら有料でそのときは使うのを止めてしまいました。2021年1月に2回目の緊急事態宣言になって土日しか活動できなくなったときに、選手たちにプラスになることはないかと考えていました。

そんな時にジャパンライムさんでやっている講習(https://www.basketballjump.jp/onlineseminarreport-basketanalysis1/)があったので申し込んで受けようと思ったら、講習の1回目がお世話になっている浜松開誠館中学校の石川先生でした。浜松開誠館中学校にはよく行かせてもらっていたのでそれを見ていたらこれは良いなとなって、導入しないともったいない!と思いました。そのあとSPLYZA Teamsの使い方について解説してもらって導入を決めました。



ーSportsAnalyticsLabやセミナーを実施して良かったです。SPLYZA Teams導入前はどのように映像共有していましたか?

遠藤コーチ:
保護者が撮影したものをYoutubeにアップして選手たちに見といてねと指示していました。あとは自分が見せたいところをiMovieでスローにしたりカットしたりして、練習前にiPadで選手に見せていました。


ーそれではSPLYZA Teams導入後はいかがでしょうか?

遠藤コーチ:
選手たちにタグ付けよりも描き込みをさせています。導入してすぐは試合全てを見てもらい各々が気になったシーンに1人最低10個は字幕などの描き込みをさせていましたが、中学生が1試合見るのは結構体力がいると感じまして…。今は時間を区切ってその時間を集中して見てもらい10個くらい字幕を入れてもらっています。僕はなるべく選手たちが描き込みのを待ってから最後にアドバイスを描き込み作業をします。


ー1試合全部見るのと時間を区切って見るのだと後者の方が生徒も楽ですか?

遠藤コーチ:
子供は時間を切ったほうが楽だと言いますね。全部見るより時間的に楽だし集中して見れると言ってました。1ゲーム全部見て字幕を入れていたときは基本的に自分のプレイの描き込みが多かったんですが、時間で区切ったときは自分だけでなくて人のプレーにも描き込みのが多くなりました。それは結構いい誤算で、この子、人のことめっちゃ言うじゃんとか(笑)。時間を区切った中で10個探さなきゃいけないので、人のことも結構指摘するじゃん!となりました。


ー嬉しい誤算ですね!導入後選手の変化はありましたか?

遠藤コーチ:
普段選手とやり取りの中で、バスケットの理解の成長、特にスペースの感覚、それは映像の影響が大きいなと感じてきています。コートの外から見ているような感覚を持ち始めていると感じています。会話の中で、選手がそこまで見ていたのならいいか、とこちらも折れたりする。僕たちコーチに状況を聞かれたときに自分で答えられる力はSPLYZA Teamsで培った力が大きいと思います。良い意味で言い訳できるのもきちんと考えている証拠なので、そういう力が付いてきていると感じています。


ー映像を見ることで試合中の視野が変わってきているのはおもしろいですね。遠藤コーチはこの中学生年代にとって映像の振り返りは重要だと思いますか?

遠藤コーチ:
重要だと思いますね。自分のプレイを見ることがまずないし、自分の思ったことをコメントして周りの人も見ることは、最初は恥ずかしいと思うのですが、ガンガン言う子は言っている。自分が発信するのもそうだし、人のプレイを見て、なるほどと思うこともあるし、子ども同士のコミュニケーションになると思います。


ーゲームや練習ができない時期、SPLYZA Teamsをどのように使っていましたか?

遠藤コーチ:
本来の使い方ではないと思うんですが、テキストを1秒の動画にしてそれをSPLYZA Teamsにアップして生徒にコメント機能で回答させていました。例えばこの文面の時はオフェンスとディフェンスどちらが有利でその理由は?と問題を出して、各々が考える回答を書かせたりしていました。




ー動画の中に問題を入れるチームはありましたが、テキストを動画にして問題を出していたチームは初めて聞きました!最後に今年度で最後になるTanpopo Spriteの目標を教えてもらってよろしいでしょうか。

遠藤コーチ:
ジュニアウィンターカップに出るのが一番の目標です!実は今年緊急事態宣言の影響でまだ公式戦をやっていないんですよ。9月からリーグ戦もあるんですがそれもまだ開催されるかわからず、全国予選一発になりそうで。練習試合も高校生とが多いので中学生同士でほとんどゲームをやったことがないんです。埼玉県は強いクラブチームがたくさんありますがそこに勝ってジュニアウィンターカップに出場したいですね。


ーありがとうございます。それではここからは選手にも参加してもらいます。それではまずはお二人の自己紹介からお願いします。

清藤さん:
清藤です。中学3年でフォワードをやっています。

佐々木さん:
佐々木です。中学3年でポイントガードをやっています。




ーまず、お2人はなぜ中体連ではなくどうしてクラブチームであるTanpopo Spriteを選んだのでしょうか?

清藤さん:
中学2年の頃までは違う学校でバスケをやっていたんですが転校してしまいました。Tanpopo Spriteには小学校から知っている人がいたので入りたいと思いました。

佐々木さん:
ミニバスの先輩が遠藤監督に教わっていて、みんなすごくうまかったので自分も入りたいと思いました。


ーTanpopo Spriteに入ってからSPLYZA Teams導入するまで自分たちの試合の映像は見ていましたか?

清藤さん:
YoutubeのURLが送られてきたものはたまに見ていた位ですね。




ーその時は試合の映像は40分フルで見ていましたか?

清藤さん:
いえ、見てないです(笑)

佐々木さん:
私も見ていません(笑)




ーなるほど(笑)。では、SPLYZA Teamsを導入してもらってから映像を見る習慣はできましたか?

清藤さん:
SPLYZA Teamsで映像が送られてきて、自分のプレイをよく見るようになりました。悪いところも良いところも探せるようになったと思います。


ー今は時間を区切って描き込みをしているとコーチから聞きました。コーチからどういう風に描けばいいか指示はありましたか?

清藤さん:
例えば、「ナイシュー!」とか単純なプレーのことを描くんじゃなくて、こうした方がいいとか、このプレーのどこが悪かったとかではなくてそれをどう生かすかなどを描いてほしいと言われました。


ー確かに、最初の講習会の時は単純な描き込みが多かったですよね。そういう風に描き込みをするようになって変化はありましたか?

佐々木さん:
最初から比べて、自分が映像を見るたびに同じミスをしていることに気づきました。そこから練習で直したり、試合で意識したりすることができるようになりました。




ー素晴らしいですね!映像でしかわからないミスを知って、練習などで改善していく流れができたんですね。ちなみに、自分が過去に描いたものを見返したりはしますか?

清藤さん:
見返します。前のミスがいま改善できているか、練習や試合で改善したことが出せているか知ることができています。

佐々木さん:
たまにします。見返すと、同じミスのところが前よりは改善されているとか。同じミスを何回もしなくなった。などを見つけることができます。


ー遠藤コーチ、こういった意見が二人から出ましたがいかがでしょうか?

遠藤コーチ:
そうですね。何回も同じ描き込みをしているということは、それが続いているということなのでよくあるケースなのと、直っていないということ。ゲームを繰り返していくとまた同じコメントしているよね、という話になって、それを頑張って直そうとなる。次の試合はこう修正しようと、積み重ねができるのがいいなと思います。


ーSPLYZA Teamsを活用する中で、他の人の描き込みはどういう思いで見ていますか?参考にしていますか?

清藤さん:
仲間が自分のプレイに対して、こうしたほうがいいと書いてくれているときがあります。それを見てなるほどこうすればいいのかと思ったりすることがあります。

佐々木さん:
自分はガードだからパスをもらいにきてほしいとか、ポイントガードとしてほしいことが書いてあったりすると、次の試合でしてみようと思ったりしますし、練習の時に「この間の試合でこういうシーンがあったからこうしたほうがいいよ」と話したりすることがあります。


ー佐々木さんの場合、頭の中に過去の映像が少しずつ入ってきていて、何かがあるとフラッシュバックしてくる現象が起こっている状態でしょうか?

佐々木さん:
そんな感覚だと思います。パスのシーンはスプライザを見るとこの選手空いているじゃんとなるので、もらった瞬間にパスを出すとか、走っている選手にパスを出せるとかわかるようになった気がします。すぐドリブルではなくて周りをよく見てパス出せたら出すし、出せなかったら出せないと見られるようになりました。
遠藤コーチ:
速攻の時パスをもらって、一回周りを見る。そもそもパスが届かないと意味がないので、届くように練習しているのと、まず見るというところ。その見るということがSPLYZA Teamを通してできるようになったかなと思います。飛ばし方は去年のウィンターカップの東山高校の子のイメージを伝えました。


ー映像を見たことによって、こんなに空いていたのだということがわかって実際のゲームでも見られるようになった。スペーシングの力がついたということですね!映像を見ることによって練習中やゲーム中も俯瞰的にコートを見れるようになってこちらも嬉しいです。それでは最後に2人の目標を教えてください。

清藤さん:
中学では、日本一になることです!高校では一年生のうちからチームの勝利に少しでも貢献できるような選手になりたいです。

佐々木さん:
私も同じく、日本一になることです!あと高校ではスタメンを勝ち取れるような選手になって、インターハイに出て活躍できるようになりたいですね。