【2019シーズン JFL】第6節 - Honda FC x ホンダロックSC インフォグラフィックで振り返るマッチレビュー

2019.04.16 written by Daichi Kawano(SPLYZA Inc.)

2019年4月13日(土)に行われたJFL第6節の試合、Honda FCvsホンダロックSCの試合を現地観戦してきましたので、インフォグラフィックとともに試合内容を振り返っていきます。

▼HONDAダービーの歴史(2015-2019)

ホンダの創業者である本田宗一郎氏が私財で設立したという、宮崎に本社のあるホンダロック。その会社のサッカー部であるホンダロックSCですが、2005年から続くHONDAダービーでは2018年まででわずか2勝に留まっていました。今回はアウェーの地で貴重な3勝目を挙げる事になりましたが、ホンダロックSCがここまで圧倒的に勝ち越しているHonda FCに対してどのようなプランで臨み、勝利を収めたか?という点を中心に解説して行きます。

▼両チームの攻撃局面開始位置と、その際のオフェンススタイルの割合(-30分)

端的に言えば、Honda FCはボール保持で幅を使ってコンビネーションやロングボールでじわじわ前進、ホンダロックはボール非保持で奪ってからのカウンター狙いという、お互いのカラーがはっきりと別れた試合となりました。開始11分でロングポールを受けた安藤選手が反転からの見事なミドルシュートで先制すると、ホンダロックは相手のビルドアップ開始時には効果的なプレッシングを、ミドルゾーンに侵入してきたらコレクティブな守備ブロックを形成し、常に迎撃できる体勢を取っていました。このグラフからも解りますが、各々のオフェンススタイルの割合としてHonda FCは9割がビルドアップ、ホンダロックは8割がカウンターとお互いかなり割り切ったプランのまま試合が進んでいきます。

▼両チームの基本配置と攻撃のプラン

基本的にはHonda FCのボール保持で試合が進むため、ミドルゾーンもしくはホンダロック側の陣地で試合の多くが展開されていました。相手に対してホンダロックは4-4-2と5-3-2の守備ブロックをエリアごとに変えて迎え撃ちます。完全に撤退した場合は、守備陣がブロックの隙間を無くしバス止めに徹していました。枠内に飛んだHonda FCのシュートもGKの末次選手がファインセーブを連発するなどホンダロック守備陣は非常に集中しており、高いパフォーマンスを維持。そして後半、Honda FCのパスミスを見逃さずボールを回収し前線の裏のスペースにパスを配給、2列目から飛び出した佐々木選手の縦に速いカウンターアタックで追加点を挙げたホンダロックがそのまま勝利しました。Honda FCは少し後半のパフォーマンスに精彩を欠いていた印象です。

▼まとめ&試合観戦の雑感

子供の初スタジアム訪問記念にHonda FCのタオルマフラーとチームマスコットであるパッサーロ師匠の人形もGET。

両チームの狙いが二分した試合で、観ている側としても非常に楽しめる試合となりました。翌日の静岡ダービーも観戦はしましたが、個人的にはロジカルな作戦のぶつけ合いであったHONDAダービーの方がレベルが高かったように思います。また今シーズン初のJFL現地観戦となり、私自身としても初めて長男坊と次男坊を連れての観戦となりましたが、親子でスタジアムに訪れている観客も多くよその子供たちも前半15分くらいから席を立ってウロウロし始めるなど(我が家の子供たちも例外なく…)アットホームな雰囲気で、子供たちも「またHonda都田サッカー場に行きたい!」と家に帰ってからも話をしていました。

▼ピッチサイドからの観戦の様子

本人らに聞くところ、かなり選手に近い距離で観戦できたのはインパクトが大きかったようです。駐車場も近く、さっとスタジアムグルメを買って気軽に観戦できるのも子連れ世代にはポイントが高いように思います。子供達がグズってもすぐにスタンドから降りて食料を補給したり、周囲をお散歩したりとかなり自由がきくのはJリーグのスタジアム観戦にはない(?)魅力なのかもしれません!というわけで、またタイミングが合えばぜひ現地に足を運びたいです。

▼おまけ 古橋選手の曼荼羅インフォグラフィック

先週Twitterの方で大分トリニータの藤本選手のインフォグラフィックがプチバズしたのですが、同じ条件(JFLから上のカテゴリで最も異なるチームからゴールを挙げている)で選手を探したところ、Soccer DBの管理人さんが情報を提供してくださいました。歴代TOP5はこのようになるそうです。

1位 古橋達弥 60チーム
2位 高橋泰 50チーム
3位 水永翔馬 46チーム
4位 大久保哲也 44チーム
5位 大黒将志 43チーム ※敬称略

今季はまだ出場のない古橋選手が歴代1位となりました。果たしてヒーローは遅れてやってくるのでしょうか?Honda FCにはここからのディフェンディングチャンピオンとしての巻き返しに期待しています。