第97回全国高校サッカー選手権大会マッチレポート 準々決勝:瀬戸内 vs 日本航空

2019.01.11 written by Gaku Morita(SPLYZA Inc.)

※この記事はSPLYZA Teamsのタグ付け機能から割り出されたデータをもとに構成されています。














以上は、SPLYZATeamsを使って、前進するプレー(ロングパス、タテパス、ドリブル、クロス、シュート)と、プレーが起きた位置、プレイヤーにタグをつけ、その集計結果を使って作成されたレポートです。(セットプレーと、クリアボールなど、味方に通す意図が汲み取れないプレーは集計されていません)


マッチレビュー:試合展開と瀬戸内の戦い


試合は瀬戸内が前半に得点して勝利。共にシュートチャンスを多く作っていた試合でした。



瀬戸内は4-3-3、日本航空は3-5-2でスタート。日本航空のプレーの57.8%は瀬戸内の陣地という数字から、日本航空は、かなり前からプレスして、攻め込んでプレーしていたことがわかります。そんな中でも瀬戸内は、相手陣地にボールを運んでシュートまで持ってくこともできていました。





図の円の大きさは、プレーの多さを表しており、10番の佐々木選手が最も多くプレーしていたことが分かります。7番の吉田選手、11番の田辺選手も比較的大きな円です。中盤の3人が多く攻撃に貢献していたことがわかります。

右の図の円グラフは、自陣でのプレー比率を表しており、この試合では58.3%ロングパスでした。瀬戸内にはショートパスを繋ぐ意思が見られましたが、日本航空のプレスを回避するために、ロングパスを多用していたことが数字に表れています。棒グラフでは左サイド攻撃の比率が少し大きいです。後半は19番の山下選手が左サイドに入り、多く攻撃を仕掛けていました。

この試合で瀬戸内は、自陣でショートパスを繋ごうとするものの、日本航空のプレスに苦戦し、ロングボールやドリブルを使って相手プレスを切り抜け、最終的にシュートまで持っていくようなサッカーを展開していました。その中で、中盤の3人が起点となり、特に10番の佐々木選手はドリブルで運んでシュートまで持っていくなどの活躍を見せた試合でした。


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プロフィール:森田岳 (Gaku Morita) エバンジェリスト/アナリスト

自動車業界出身で社会人サッカーチームの運営/監督/選手経験を持つ。サッカーに関するスタッツ・客観的なデータをこよなく愛し、戦術ボードアプリ「Tactical Board」の開発者でもある。尊敬する指導者はマヌエル・ペジェグリーニ。

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