第98回全国高校サッカー選手権大会スタッツレポート 準々決勝:帝京長岡 vs 仙台育英

2020.01.10 written by Gaku Morita(SPLYZA Inc.)

※この記事はSPLYZA Teamsのタグ付け機能から割り出されたデータをもとに構成されています。

スタッツレポート:帝京長岡 vs 仙台育英

















以上は、SPLYZATeamsを使って、前進するプレー(ロングパス、タテパス、ドリブル、クロス、シュート)と、プレーが起きた位置、プレイヤーにタグをつけ、その集計結果を使って作成されたレポートです。(セットプレーやクリアボールなど、味方に通す意図が汲み取れないプレーは集計されていません)

マッチレビュー:試合展開と帝京長岡の戦い方




前半の早い時間に帝京長岡が得点し、その後も仙台育英より多く攻撃を仕掛けていた試合でした。




仙台育英は攻撃の手数は少なかったものの帝京長岡陣地でプレーする機会は比較的多くなっていました。仙台育英の前からのプレッシングの影響が数字に現れています。

★PICK UP:帝京長岡データ




帝京長岡は選手交代を行わずに試合を戦い切りました。ロングパスは3番の吉田選手、縦パスは14番の矢内田選手、ドリブル、クロス、シュートは10番の晴山選手が多かったという結果になりました。Jリーグ内定の3選手が多く前進するプレーに関わっていました。




最も多く関わっていたのは10番の晴山選手でした。ドリブル、クロス、シュートと積極的にプレーしていたことがグラフに現れています。また、自陣1/3では主にタテパスを使ってボールを前に運び、2/3からは中央エリアを使って攻撃を仕掛けていたことが示されています。サイドよりも中央をショートパスで突破していく意図が、チームとしてあったのかもしれないです。

★前回大会との比較

<※前回大会参考記事>
→第97回全国高校サッカー選手権大会:スタッツから見るベスト8チームの特徴
 https://www.sportsanalyticslab.com/column/best8-stats.html



この試合、帝京長岡はボール保持が特徴的で、前回大会とほぼ同じスタイルでした。仙台育英は前回大会データの中でも比較的ハイプレスなスタイルでした。帝京長岡はブレずに自分たちのスタイルを体現しているチームと言えそうです。1/11(土)に行われる青森山田との試合では、どんなスタイルでの戦いを見せてくれるのか楽しみです!


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プロフィール:森田岳 (Gaku Morita) エバンジェリスト/アナリスト

自動車業界出身で社会人サッカーチームの運営/監督/選手経験を持つ。サッカーに関するスタッツ・客観的なデータをこよなく愛し、戦術ボードアプリ「Tactical Board」の開発者でもある。尊敬する指導者はマヌエル・ペジェグリーニ。

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