第98回全国高校サッカー選手権大会スタッツレポート 決勝:静岡学園 vs 青森山田

2020.01.17 written by Gaku Morita(SPLYZA Inc.)

※この記事はSPLYZA Teamsのタグ付け機能から割り出されたデータをもとに構成されています。

スタッツレポート:静岡学園 vs 青森山田

















以上は、SPLYZATeamsを使って、前進するプレー(ロングパス、タテパス、ドリブル、クロス、シュート)と、プレーが起きた位置、プレイヤーにタグをつけ、その集計結果を使って作成されたレポートです。(セットプレーやクリアボールなど、味方に通す意図が汲み取れないプレーは集計されていません)

マッチレビュー:試合展開と静岡学園の戦い方




青森山田が前半で2得点してリードをしていた所から、静岡学園が前半で1点返し、後半2得点で逆転勝利した試合。静岡学園のボール保持から攻撃していた中で、青森山田は良い守備からうまく攻撃につなげていたが、最後は静岡学園がセットプレーから得点し、そのまま試合終了を迎えた試合。




両チームともに2/3の陣地でプレーが多くミドルサードで攻防が多く行われていた試合でした。

★PICK UP:静岡学園データ




静岡学園のロングパスは3番の阿部選手、タテパスは5番の中谷選手、ドリブル、シュートは8番の朝倉選手、クロスは10番の松村選手が最も多かったです。センターバックの阿部選手、中谷選手が攻撃の起点になっていたことが数字に現れていました。




中央の3番の阿部選手、5番の中谷選手、8番の朝倉選手が多く前進するプレーに関わっていました。過去は10番の松村選手がプレーに多く関わっていましたが、この試合では他の選手の方が多く関わっていました。青森山田はうまく松村選手を抑えていたことを示していると思います。

★準決勝との比較

<※比較参考記事>
→第97回全国高校サッカー選手権大会:スタッツから見るベスト8チームの特徴
 https://www.sportsanalyticslab.com/column/best8-stats.html



この試合、静岡学園はボール保持のスタイルで戦っていました。青森山田はボール非保持で、相対的に見るとハイプレスとブロックのちょうど間に位置するスタイルでした。

青森山田は準決勝と比較すると前でプレーする回数は減りました。静岡学園の技術の高さ、もしくは日程的な影響で、ハイプレスを継続するのが難しかったのかもしれないです。静岡学園は果敢に攻め、獲得したセットプレーから2得点、9番の加納選手が流れから1得点を奪い勝利しました。加納選手先発や、後半頭からの選手交代など采配も見事でした。両チームともに能力の高さを見せた素晴らしい試合でした!


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プロフィール:森田岳 (Gaku Morita) エバンジェリスト/アナリスト

自動車業界出身で社会人サッカーチームの運営/監督/選手経験を持つ。サッカーに関するスタッツ・客観的なデータをこよなく愛し、戦術ボードアプリ「Tactical Board」の開発者でもある。尊敬する指導者はマヌエル・ペジェグリーニ。

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